EPSリアディレイラー動作写真

昨日考えた時に、"ボールねじが外れる"と書いたが、よく考えるとボールねじってそんなに簡単に外れるか?ということを疑問に思って実物を調べた。
その結果下記のことが分かった。

  1. 外れるのはギアの噛み合いではなく、金属の棒の横に空いている穴にはまっているベアリングボール
  2. ↑をボールと称していたのをボールねじと勘違いしたようで、ウォームギアらしい

ウォームギアを使っているというのは非常に興味深い。
ウォームギアは平歯車と組み合わせて使うもんだと思っていたが、外側がウォームの棒と内側がウォームの円筒を組み合わせて直線運動にするのか…と思ったが、これはネジそのものじゃないか。
バックドライバビリティ*1があるのかないのかは不明。


写真に撮ってみた。

正常に動作している状態で、最も伸ばした状態(ロー)。
平行リンク機構の対角線をウォームギアで回転運動を直線運動に変換したモータで駆動するという機構が分かりやすい。



リンクからモータの機構が外れた状態で最も伸ばした状態。
上の方の正常に動作しているときと比較して、ウォームギアのケースの位置がリンクに対してずれている。
この場合はモータから外れ、ロー側には自由に動き、ハイ側に動かして外れた段まで戻ってきて嵌ると復旧する。
リアディレイラーのロー側にだけ機械(ネジ)による動作制限機構があるのは、上記の構造上モータから外れた時は電気的なロー側への移動制限がかからなくなる為か。



外れるための機構。
通常時は左側にある凹にボールがスプリングで押し当てられて固定されているが、衝撃を受けると右側の溝にずれ、結合が外れる。
結構簡単な力で外れ、なおかつ変速の力程度では外れないので保護能力は高いと思う。



ボールを押さえつける機構。
円筒状の部分にスプリングが入っていて、ウォームギアのケースにボールを押しつけている。


横からの衝撃(落車時など)はこの機構のおかげでモータまで伝わらなくなっているが、機構として見るとカバーに相当するディレイラーケージからウォームギアのケースが数十mm程度飛び出しているので、ここをヒットして壊すと一発でアウトだと思われる。
まあ、マウンテンバイクみたいな状態で走らなければ問題ないと思うが。

*1:言葉が正しいか不明、負荷側から力が加わった時にモータが動かせるかということ