LinX実行時の温度

KCUBEで何回かトライアルして、LinX実行時の最大コア温度は77度という結果が得られたが、これが高いのか低いのか判断に迷ったのでCore i7 930とXeon W3650(ともにNehalem世代)、Atom Z550でも測ってみた。
マシンはCore i7 930はHP(ケースが窒息っぽい)、XeonDellのPrecision Workstation、AtomVAIO X。


以下結果。
"バス速度"というのは実際にはプロセッサクロックを制御する整数PLLの逓倍前クロック(BCLK?)を示していると思われる。

  • Core i7 3770
    • 8スレッド 問題サイズ10000 約83GFLOPS
    • クロック
      • バス速度:100MHz
      • アイドル時:1.6GHz
      • 4コアTurbo時:3.7GHz
    • コア温度
      • アイドル時:36度
      • 4コアTurbo時:77度
  • Core i7 930
    • 8スレッド 問題サイズ10000 約34GFLOPS
    • クロック
      • バス速度:133MHz
      • アイドル時:1.6GHz
      • 4コアTurbo時:2.9GHz
    • コア温度
      • アイドル時:45度
      • 4コアTurbo時:83度
  • Xeon W3565
    • 8スレッド 問題サイズ10000 約39GFLOPS
    • クロック
      • バス速度:133MHz
      • アイドル時:1.6GHz
      • 4コアTurbo時:3.3GHz
    • コア温度
      • アイドル時:48度
      • 4コアTurbo時:88度
  • Atom Z550
    • 2スレッド 問題サイズ5000 約0.5GFLOPS
    • クロック
      • バス速度:133MHz
      • アイドル時:800MHz
      • 最大動作時:2.0GHz
      • LinX実行時:1.6GHz
    • コア温度
      • アイドル時:47度
      • 最大動作時:75度
      • LinX動作時:68度


VAIO Xだけ最大動作時とLinX実行時のクロック・コア温度が分かれているのは、保護機能?なのか最大負荷をかけ続けるとクロックが低下したため。


まずアイドル時の温度がKCUBE以外は40度台で、プロセスの進化かヒートシンクかエアフローかどれが効いているのかは不明だが、KCUBEはよく冷えているといえると思う。
同じく、最大動作時の温度も抑えられていることが確認できる。


ただ、Core i7 930もXeon W3565もIntelが発表しているTurbo Boost動作周波数で安定に動いているので、"温度が高そう"という心理的な障害以外の動作に問題はないと言える。
インテルサポート


あと、Atom浮動小数点演算性能が思いのほか低かった。
逆にi7 3770がクロックの比率以上に向上しているのはAVX対応のおかげだと思われる。