EPSのケーブル

CampagnoloのサイトでEPSのテクニカルマニュアル(組み付け方法の解説)のPDFがダウンロードできるので読んでみた。
ケーブルがどうなっているか興味があったが、エルゴパワーからインターフェースへ行く線は4芯で、それ以外のインターフェース-パワーユニットパワーユニット-各ディレイラーは6芯らしい。


ディレイラーからパワーユニットが6芯ってことはほとんどモータとホールセンサを使ったレゾルバの線を全部引き出しているような回路になっていて、ディレイラー側には半導体が一切入っていないんじゃないかっていう推測を裏付けているとおもう。
モータ駆動用2本+レゾルバ電源(ホールセンサなので電源が必要)×2本+レゾルバ信号×2本だとするとちょうど計算が合う。
ゾルバは絶対値なのか、絶対値なのか気になるが、"力がかかる可能性がある輸送時などはマグネットでOFFにするのではなくスタンバイ状態にしておけば動いても元の位置を記憶している"みたいな記述があったので、システムが止まった状態で力がかかると見失う=相対値ではないかと推測した。


エルゴパワーからインターフェースへの線も4芯というのはおそらくスイッチ3個の線+コモンで4本なんじゃないかと。
パワーユニットからインターフェースの間だけはLED(RGB)で3本使ってスイッチ6個分を線で送ると送れないので此処は何らのエンコードを行って送っていると思われる。


リアディレイラーを動かす右側エルゴパワーのボタンのうち親指側(重いギア)と人差し指側(軽いギア)を同時に押したらどうなるんだろうとふと気になって、やってみた。
親指側を押している状態で人差し指側を押すというのと、逆に人差し指を押している状態で親指側を押すというのをやってみたが、基本親指側が優先らしくどちらもギアが重くなる方向へディレイラーが動いた。
ただ、最も重いギアに到達した後、軽くなる⇔重くなるというのを一番重いギアと二番目に重いギアで繰り返すような動きになった。
まあ、こんな状態はわざとやらないと起きないので妙な挙動でも特に問題にはならないと思う。
そしてしばらくやっていたら、パワーユニットのダイアグノーシスLEDが紫に点灯し、ブザーが鳴ってビビった。
マニュアルを見たら、右エルゴパワーが不調の時に光ると書いてあり、早くも壊したか!?と青くなったが、ボタンを9秒以上押し続けても光り、モードボタンでリセットできるということなのでモードボタンを押したら消えたのでよかった。
ボタン押しっぱなし=ボタン接点またはコネクタの故障みたいな方法で検出しているのかな?


触ったり実装を想像していると、非常に堅実な実装を目指しているんじゃないかと思える。
シマノが今のUltegraと次のDURA-ACEで各ユニットにローカルCPUを持っていて、配線は同軸(2本)で電源と信号を同じ線で送り、なおかつ自由に拡張できるインテリジェントなバス方式を使っているのとは良くも悪くも対照的。
まあ、Campagnoloシマノと同じ実装にするとか聞いたら電子回路大丈夫か!?とか思いそうな気はする。


そして初めてダイアグノーシスLEDが光ったところ見たが、特に外付けの機器なしで確認ができるってのはメリットと言っていいと思う。