ONKYOのCDプレイヤー

巻頭の製品紹介とズームアップで紹介されていました。
面白いと思ったのは基準クロックを微調整できる機能です。
これはVCXOのコントロール端子にマイコンからの制御電圧を加えることで基準周波数を微調整する機能です、マイコンとは別に工場調整用のトリマが付いていてマイコンの出力電圧が0のときの周波数が調整されています。
水晶発振器自体の周波数安定度は±1.5ppm*1、可変範囲は16.934MHz±70Hzすなわち±4.1ppmだそうです。
この機能によって録音時のクロック偏差を補正することで音が良くなるだとか、是非はともかく面白い機能だと思います。


あと見所の機能として"同軸ケーブルによるダイレクトディジタル信号出力"と"VLSC"が挙げられていました。


"同軸ケーブルによる〜"は同じ基板上でケーブルでつなぐ必要があるのか?と思ってしまいました。
単純に片面基板でパターンがはいまわせないからジャンパー飛ばしているようなものでは…


"VLSC"はONKYOのサイトにも解説が載っています。
http://www.jp.onkyo.com/technical/vlsc.htm
サイトには具体的な回路は載っていませんが特許書類などを見る限り、定電流源と接地コンデンサを使った一種の積分回路のようです。
正直これをPLLと比較するのはどうかと思いました、どうせ技術書なら伝達関数ベースで話すべきだと思います。
どこかで見た回路だと思って調べてみたらアナログデバイセズの本のアクティブフィードバックアンプを使ったコンデンサ接地型積分回路と考え方は同じのようです。
すなわち、コンデンサが仮想接地ではなく真のGNDに繋がっているので、OPアンプのゲインが高域で減少することによって仮想接地が成り立たなくなりパルス性雑音が通過してしまう現象が生じないということのようです。
アナデバの本は専用の4端子アクティブフィードバックアンプでしたが、こちらはOPアンプの定電流源を使っているようです。


今使っているサウンドカードはONKYO製なのでこのVLSC回路が載っていることになります。

*1:単位がこれしか書いて有りませんがおそらく/℃なのでしょう