視差

GRANDE HEURE GMTが帰ってきたので、読みやすさの違いについて。
結局、電気だとなじみ深い検流計とかと同じで視差の問題に帰着する。

差が出るように斜めから光を当てて撮った図。
GRANDE HEURE GMT(右)は針の影がほとんど見えないのに対して、UNO 24(左)は影が見える。
これは、文字盤から針の距離がUNO 24の方が離れているためで、これによって視差が発生する。
このせいで、正面以外から見ると読み違える場合がある。
また、日光下の場合、影が邪魔に感じることもあった。


検流計だと、鏡を使って視差を可視化しているけど、時計だと難しいだろう。
検流計 - Wikipedia



UNO 24を横から覗き込んだ図。
24時間ムーブメント(GMT付きムーブメント)をそのまま使い、最外周のGMT針用の筒カナにのみ針を取り付けている。
ただ、取り付けていないとはいえ取り付け部が残っているので、それを避けて、なおかつ針表面をフラットにしたらこうなるんだろうという円柱状の取り付け部の形になっている。



GRANDE HEURE GMTを横から覗き込んだ図。
ムーブメントは汎用エボーシュ*1ベースだが、表示用の輪列は新しく作っているとのことで、無駄な針取付け部が無く、針を文字盤にぴったり沿わせられている。
GMTなので針が2重になっているが、ノーマルのGRANDE HEUREだと下側のブルースチール針相当しかなく、ムーブメント名も違っている*2
視差のみの視点で見ると、2重になってる分ノーマルのGRANDE HEUREより視差が大きくなるが、デザインとしてのGMT針とホームタイム針の組み合わせ*3と、重なった時のブルーが差されたゴールド針は良い。

*1:フレデリック・ピゲ(現ブランパン)のFP1150らしい

*2:ノーマルはJD GH24、GMTはJD 5N50

*3:製図用コンパスを模している