CRAY-1のマニュアル

http://ed-thelen.org/comp-hist/CRAY-1-HardRefMan/CRAY-1-HRM.html
これによって長年の謎が解けました。
以前CRAY-1について調べたときに

  • ICは5/4入力NANDゲートと1024BitRAM、64Bitレジスタの四種類しか使われていない。
  • パイプラインが等遅延になるようにパターンを組んである。
  • 電源から見た消費電流が常に一定になるようにロジックを設計。

1番目と2番目はわかるのですが、3番目はどうやっているのかわかりませんでした。
上のハードウェアマニュアルを読んだ答え→ECLを使う・・・orz
ECLというのはエミッター・カップルド・ロジックの略で、差動回路をベースにした非飽和型ロジック回路です、飽和しないため非常に高速な動作が可能ですが、一つだけ致命的な欠点があります。
すなわち、飽和しない=常に能動領域=損失発生(しかも大量に)。
通常のロジックはスイッチ的に動いているD級ですが、ECLは常に最大電力を消費するA級動作です。
そりゃあ沸冷システムもいるわな・・・0.5MWだもんな・・・
ECLロジックは今でも買えますが、非常に高価です。
むしろ今なら、HC-MOSかAC-MOSでCRAY-1相当の回路作れないのかな?